
ご結婚祝いや敬老の日などにお使いいただける、夫婦椀(根来・曙)のボックスセットです。
山中漆器の伝統を引き継ぐ石川漆宝堂の漆器は高品質な木地と漆にこだわり、確かなろくろ木挽きと塗りの技術によって作られています。密度が高く狂いが少ない水目桜で作った弥生汁椀は今では国内で一人しかできない特殊な技術「ハツリ目(特殊な鉋を用いて作る凹凸)」を木地の表裏全体に施し、総漆塗りで仕上げています。お椀に施されたハツリ目によって表情が生まれ、手にも馴染みやすいのが特徴です。
また根来塗り(ねごろぬり)とは、下塗りの黒漆の上に朱漆を塗り重ね、その一部を磨くことで下の黒漆を現す技法です。曙塗り(あけぼのぬり)はその逆で朱漆の上に黒漆を塗り重ねています。どちらも使いつづけるうちに下地の色が濃くなり艶が増していきます。ふだんのお味噌汁、お吸い物にどうぞお使いください。
お手入れは特に難しいことはありません。食洗機は使えませんが手洗いをした後、ふきんでしっかりと水気をふき取るだけ。(カトラリーなどとぶつかると塗膜が傷ついてしまいますのでお気をつけください。)乾燥を苦手とする漆器は毎日使って、毎日洗うことが一番のお手入れ方法かもしれません。また、漆は空気に触れ光に当たると、次第に明るさと堅さが増していく性質があります。
手にした時から少しずつ艶が増し、色のコントラストが変わっていくその過程は楽しく愛着も一段と湧いてきそう。ハレの日の印象が強い漆の器は、もともとふだんの食卓で使われてきた日常づかいの器です。使い勝手がよく、長く愛用でき、使うほどに変わっていく漆の表情。他の器とはまた違う食事の楽しみを伝えてくれる道具です。
サイズ(目安) | φ12.2×H7.2cm |
---|---|
容量(目安) | 380ml(満水量プロキッチン調べ) |
重量(目安) | 105g |
材質 | 水目桜・漆 |
使用区分 | 電子レンジ ×、食洗機 ×、オーブン × |
原産国 | 日本(石川県) |
石川漆宝堂について
1947年(昭和22年)、漆器の産地として名高い石川県山中温泉で創業。山中漆器450年の歴史と技術を受け継ぐ職人たちが、すべての工程に真摯に向き合い良質な製品を生み出しています。石川漆宝堂の漆器は決して華美ではなく、ふだんの暮らしに受け入れやすい落ち着いた美しさを備えています。漆器に馴染みの薄い方にも手に取りやすく、良さを知っていただくきっかけになることでしょう。漆は長く使うことで艶や明るさが増し堅くなっていく性質があり、月日と共に剥げてしまった漆は塗り直しをすることで再び輝きを取り戻します。メンテナンスをしながら大切に使いつづけていく、漆器の魅力はそこにあります。
お椀について
密度が高く狂いの生じにくい水目桜を採用し、さらに木地を縦木取りすることで美しい木肌を楽しむことができます。高台のある安定感のあるフォルムは扱いやすく、持ったときの軽さは想像以上です。また塗りのしっとりとした質感も心地よく、口を添えた時の当たりは優しいの一言。熱伝導率の低い漆のお椀は、温かいお味噌汁を注いでも器が熱くならず、最後まで冷めずにいただくことができます。落ち着きのある漆の艶が普段づかいだけでなく、おもてなしの場にも溶け込みます。