驚くほど切れ味抜群に!包丁研ぎ体験に行ってきました

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プロキッチン 北村です。

数年前から、皆さんに自信をもって
「包丁は砥石を使って研ぐといいですよ」と
おすすめできるよう、わたしたちも
包丁研ぎを体験してみたいねーと話して
いたのですが、先日、長年の夢が叶い!?
プロキッチン姉妹店である
つきじ常陸屋の会長で研ぎ師の廣田会長に
包丁研ぎ講座を開催してもらいました。

こちらが名物会長。
いつもは愛嬌たっぷりで気さくな人柄。
なのに、今日は笑顔ひとつなし。
真剣な表情にこちらも背筋が伸びる思いで
講座を受けてきました!

 

はじめに、包丁の種類や砥石について勉強。

素材を加工せずにおいしく食べる
日本料理にとって包丁は命!
その種類はざっと3000種もあり
その土地にあった包丁が増えていったそう。
他にも包丁には関東型、関西型があるとか、
砥石の種類など、日本の食文化を
理解するうえで大切な背景を学びました。

一般的な砥石には3種類あります。

・荒砥(80番~200番)
⇒刃こぼれをしている包丁や
刃が変形してしまった包丁に。

・中砥石(500番~1500番)
⇒家庭用の砥石としては1000番がおすすめ。

・仕上げ砥石(2000~3000番以上)
⇒中砥石で研いだ後にさらに切れ味を
良くする時に使います。
粒度が細かいので刃付けが細かく出来て
切れ味が増します。

包丁研ぎ初心者さんは中砥石の1000番から
はじめると良いそうです。

簡単に包丁研ぎの流れを説明すると
*両刃の包丁の場合

1)包丁の右(刃が手前)を研ぐ
*切先、中、あごの順に
2)包丁の左(刃が手前)を研ぐ
*切先、中、あごの順に
3)カエリ(バリ)をとって完成

となります。

さぁ、いよいよ実践開始!
と言いたいところですが、
包丁を研ぐ前には必ず砥石を水に
沈めて約5~10分ほど水に浸します。
砥石からぶくぶくぶくーと泡が
出なくなったらOKです。

 

まずは会長がお手本。
重要なのは包丁の角度と包丁の握り方。
砥石に対して包丁は45度~60度。
うーん、難しそう・・・

次はスタッフが挑戦です!
ドキドキ。

右利きの人は
はじめ、右手に包丁の柄を持ち
包丁の右側から研いでいきます。
研ぐ割合は「表7割・裏3割」を
目安にするそう。
(左利きの人は反対になるので
左側が表になります。)
これは食材をまっすぐに切るため
なんですって。はじめて知りました!

握り方としては、柄を4本の指で軽く持ち
刃元の部分に親指をあてて支えます。
左手は研ぎたい部分の刃を抑えます。
刃は砥石に対して10円玉2枚分起こした
角度で刃を固定し「カエリ(バリ)」が
出るまで研いでいきます。

以前、ブログ内でスタッフ中島は
「バリ」とは何ぞや!?と話してましたが、
カエリ(バリ)とは、研いでいる面の
反対側の刃にできる引っ掛かりのこと。
指で触れてみるとすぐに分かりますよ。

コツは前方に押す時に力を入れる!です。
手前に引く時はあまり力を入れません。

もうひとつ忘れがちなのは
砥石には定期的に水をかけてあげること。
包丁をスムーズに滑らすためには
大事なプロセスです。

カエリができたことを確認したら
次は反対側を研ぎます。
通常はそのまま刃を裏返すだけなのですが
廣田会長の場合は
反対側を研ぐとき持ち手も反対にします。
(左手に柄を持ち、右手で刃を押さえる)

その理由は2つ。
①手を持ちかえることで
刃も砥石も同じ場所だけを削らないようにし、
まんべんなく研ぐことができるから。
②このように研ぐことによって食材を
切った時に切り口がダメージを受けにくい
刃にすることができるから。

反対側も同様に押す時に力を入れ
カエリがなくなるように研ぎます。
※ステンレス鋼などの比較的柔らかい
包丁の場合はカエリが取りずらいので
新聞紙やタオルの上でこすって取り除きます。

 

最後の仕上げに新聞紙を切って
小さなカエリをとり除きます!
見よ、この切れ味!
新聞紙がスパーっと切れていきます。
ひっかかるときはまだカエリがある証拠。
もう少し研いでくださいね。

 

実際に講座を受けてみて感じたのは
包丁を研いでるときの無心な感じが
たまらなく心地よいってこと。
他のスタッフも無心になれて楽しかった、と
言っていました(笑)

講座では初めて知ることばかりでしたが、
特に印象に残っているのは
包丁の切れ味の良さは食材のおいしさに
ダイレクトに影響するっていうことです。
例えば、
りんごを切ると色が変色していますよね。
でも、キレイに研いだ包丁で切ると
変色しづらいそうなんです!!
切れ味のよい包丁で切ると切り口の艶が
良くなり口当たりも全然違うんですって。
包丁が切れないとストレスになるだけでなく
料理の味も半減しちゃうなんて驚きでした。

砥石の手触り、包丁の持ち方、角度など
体験しないと分かりにくい部分も多いので
ご興味があるお客さまは、ぜひつきじ常陸屋で
定期的に開催されている包丁研ぎ教室を
体験して欲しいと思います。

プロキッチンでは7/16(火)12:30~
ベスタ―#1000の取り扱いを
はじめます。初心者の方にも使いやすく
石が減りにくいセラミックの砥石です。
特に、刃の硬いオールステンレスの包丁を
お使いの方はこちらがおすすめです。

砥石デビューをしてお気に入りの包丁を
長く愛着を持って使いましょう。