ごはんは炊き立てが一番おいしいと思ってる方もおひつに出会ってしまったら、きっとその考えは揺らぐはず。何故ならおひつに移したごはんは、これまで味わったことがないような感動的なおいしさだからです。おひつとごはんの関係を知れば、格段においしいごはんが味わえます。
おひつに移したごはんがおいしくなるのは、木の調湿性にあります。炊き立てのごはんはたくさんの水分を含んでいるため、炊いたまま保存したり、茶碗によそったとき、その水分によってべちゃっとしてしまいます。これでは、せっかく上手に炊けてもおいしさが半減。そこで、おひつの出番。ごはんをおひつに移すと粗熱が取れ、余分な水分をすーっと吸い上げてくれます。しかも水分を吸い過ぎることはないからパサつきはなく、米の一粒一粒がしっかり立ちもちもち歯ごたえのある食感に。おひつの中にキープした水分を使い、堅めでも柔らかめでも最適な水分量にコントロールし、最高においしいごはんにしてくれるのです。
栗久のおひつは樹齢200年とも言われる天然の秋田杉で作られています。上品な白木に縞模様のように走る細かな年輪が美しく、アクセントとなっている桜の樹皮も栗久ならではの意匠。また、四隅のごはんを残さずすくえ、詰まらないようにと底隅をアール状に仕上げているのも特徴です。
全体的に厚みを持たせて作られていますので、より保温性、保冷性、調湿性に優れたおひつに仕上がっており、天然杉の抗菌作用によりごはんが傷みやすい夏場でも安心してごはんを保存していただけます。サイズを選ぶときの目安は、いつも炊く量よりひとサイズ大きいのを使うこと。ふっくらと空気を含んだ状態で保存するのがおいしさのポイントです。
大切に長く使うために気をつけて欲しいことは「早く乾かす」ことです。もともと、吸湿性に優れているため、湿気を含んだ状態にしておくとカビが生える原因となってしまいます。洗ったら水分を拭き取り、伏せて置かずに上向きに乾かすと早く乾きます。また、ごはんを入れる前には、おひつを濡らして水分を拭き取っておくとごはんがくっつかないですよ。
おひつをすすめたいもう一つの理由が、時間が経った冷えたごはんのおいしさを味わって欲しいからです。実はおひつを使った人が口々に絶賛するのが冷めたごはん。朝炊いたごはんをおひつに入れておき、敢えて冷ましてから食べるという人もいるほど。曲げわっぱのお弁当箱に詰めたごはんをイメージしてください。冷えてもしっとりとしていて甘みがあり、美味しいでしょ?冷めたごはんの方が米の旨みや甘さなどの違いがはっきりと判りますよ。他にも酢飯を保存したり、塩むすびを握って保存しても粋に使えます。
炊飯器の保温機能は便利ですが、味は落ちる一方…。食事の時間帯が違うご家庭こそおひつを取り入れて、いつでもおいしいごはんを家族に食べさせてあげましょう。
サイズ(目安) | φ20×H12cm |
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重量(目安) | 392g |
材質 | 秋田杉 |
使用区分 | 電子レンジ ×、食洗機 × |
お手入れ | 【おひつを使い始める前に】 (アク抜き、匂い抜きの方法) 初めて使用する時は木が乾いているためご飯がつきやすいので、使い始めの3回くらいはふきんで拭いてからご飯をうつしてください。うつしおえたら2~3分あけて湯気を飛ばしてください。 【おひつのお手入れ】 1. 熱いお湯を入れてふやかします。 2. スポンジでこすり洗いし、ぬめりが取れたらすすぎます。 3. 再び熱々のお湯を入れ、2~3分置き木を温めます。 4. すぐに布巾で拭きとり蓋とともに上向きにして水蒸気を飛ばします。 5. 決して伏せないでください。 ※新しいうちは木香が強かったり、ご飯に黄色味の着色することがありますが、木の色が落ちたもので使いこむと着色しなくなります。なお、人体へは無害です。 ※電子レンジでも乾燥ができます。詳しくは同梱の取り扱い説明書をご覧ください。 |
原産国 | 日本 |
栗久について
自然豊かな秋田県で明治7年(1874年)に創業した栗久。天然の秋田杉から作るおひつや曲げわっぱなどの曲げ物づくりの老舗で、現在は伝統工芸士である名工・栗盛俊二氏が六代目として引き継いでいます。秋田杉は吸湿性、殺菌性、断熱性に富んでおり食品の保存に適した材であるとともに、厳しい寒さの中ゆっくりと成長していくため、柾目の木目が大変美しいのが特徴です。経験を積んだ職人たちが手間と時間をかけて生みだす昔ながらの道具を使えば、先人たちの知恵を再発見するとともに丁寧な暮らしを楽しむこころのゆとりが生まれていることに気づくはず。